第1弾「“危機”の時代の大学経営」

第2回 │ Web広報戦略の重要性 APU(立命館アジア太平洋大学)の成功事例紹介

次に、今日のセミナーの全体テーマであるWeb広報戦略も絡めながら、「大学改革」とは何か、についてなるべく具体的に話してみたいと思います。

Webの「ロングテール現象」からビジネスを読む

ここに持ってきましたが、最近話題の本に『グーグル?Google 既存のビジネスを破壊する』(佐々木 俊尚 著 文春新書 2006年4月刊)と『ウェブ進化論?本当の大変化はこれから始まる』(梅田 望夫 著 ちくま新書 2006年2月刊)があります。前者の帯には「破壊者か、全能の神か」とセンセーショナルな言葉がつけてありますね。ここへお越しの皆様なら、ほとんどの方がお読みかと思います。私も書店で平積みになった中から購入し、読んでみました。
2冊とも、主役はグーグルです。無料検索エンジンの「怪物・グーグル」はいかに台頭したのか、また画期的なキーワード広告「アドワーズ」、新サービス「アドセンス」の革命性などが興味深く語られています。そこに、「ロングテール現象」という言葉が出てきます。こちらにちょっと、絵を描いてみます。下手な絵ですが、尻尾の長い恐竜?。新サービス「アドセンス」は、恐竜で言えば、頭部や胴部ではなくこの長いしっぽに着目して開発されたビジネスですよね。

Webだからできる、「ちりも積もれば」ビジネスです。インターネット書店のアマゾン・ドットコムのメリットは、売れていず書店の棚には並んでいない本でもすぐに見つけられ発注できることでしょう。これも「ロングテール」への着目です。売れ筋の少数・特定の「大」と、そうではない多数・不特定の「中・小」。これは他のビジネスを読み解く上でも大きなヒントになります。たとえば、旅行業界。JTBなど巨人がいますが、あとは中小企業がロングテールで連なっています。これを大学に当てはめれば、どうでしょう。

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小畑力人氏(おばたりきと)

1947年、大阪府出身。立命館大学卒業後、関西文理学院(予備校)に勤務。進学指導部長を経て、立命館大学に奉職。入試部長などを歴任し、「10万名入試」を達成。2004年より、国立大学法人和歌山大学へ監事として赴任。当時、同大学理事として活躍。

小畑力人氏(おばたりきと)